中門 扉の餝り金具 彫刻

中門の桟唐戸(扉)に餝金具を取り付けて頂きました。
機械で作られたプレス製では無く、伝統の技を継承された熟練の職人さんによる手打ちの餝金具となります。
一つ一つ丁寧に仕上げられた金具に職人さんの真心と心意気を感じ、大変有り難い気持ちになりました。またあらためて日本にこういった素晴らしい伝統工芸の技が受け継がれている事に誇りを感じた次第です。

光り輝く精細な金具がある事で、桟唐戸(扉)の巧みな彫刻が際立ち、その存在感がさらに増したように思います。そして濃い色合いの欅には、優美な牡丹と菊の柄の金具が映えるような気が致しました。
柱巻き金具等は製作中です。

門に新たに加わった彫刻は、迦陵頻伽(かりょうびんが)という極楽浄土に住むとされる霊鳥で、「仏説阿弥陀経」にも説かれており、浄土を荘厳する六種類の鳥のひとつです。顔は天女ですが、身体は鳥の姿です。その鳴き声はきわめて美しく、妙(たえ)なる音を奏でて仏法を伝えています。

※迦陵頻伽は左下

真言宗 石動山 明王院